尋常性乾癬 腕 斑点の漢方相談ビフォーアフターを紹介するコーナーです。
27歳ごろから発病し30歳から仕事で夜勤を始めてから悪化しました。皮膚科でステロイドのリンデロン軟膏が出されてずっと使いましたがあまり効き目は感じられませんでした。
腕や足・腹・背中にも赤く乾癬が出て、特に困るのが頭のふけのように白い粉がいっぱい出て、黒い服が着られませんでした。子供とプールにも行けず、腕の赤い斑点を職場で人に見られるのが気になっていました。
千葉市 33歳 男性
漢方を飲み始めて初めはあまり変わりませんでしたが、体調が整ってきたのか一か月したころから腕の赤みが減り、特に人目に付く所でしたのでほっとしました。また夜勤が続くと悪化し、日勤が続くとよくなります。
また先生からは早く寝るように言われました。食事も揚げ物は控え、夏でしたが冷たい水もとらないよう言われたので注意しました。
5か月たった今では腹に少し残っているだけで、背中も腕もほとんど目立たなくなりました。無理をすると悪化するといわれているので、これからも気を付けていきたいと思っています。ウエマツ薬局に来て本当に良かったと思っています。
尋常性乾癬は頭皮や肘(ひじ)、膝(ひざ)などに銀白色の鱗屑(りんせつ)を伴う盛り上がった赤い発疹ができる皮膚病と考えられています。また皮膚は正常では28日で角質が入れ替わり、尋常性乾癬では2週間というスピードで角質がどんどん剥がれ落ちていくといわれます。そのため中国語では銀屑病と言います。最初は頭皮にできる事が多く、次第に肘や膝や背中などの全身に紅斑(こうはん)が広がる事が多い様です。
※鱗屑(りんせつ)・・・粉を吹いて皮が剥げ落ちる状態
アトピーなどとの違いは乾癬部分を掻くと少量の出血が見られ、これは出血点と呼ばれています。立ち上がっただけで足元に白い粉が雪のように落ちるため、見た目で苦痛を感じる方が多いです。
治療は皮膚科学会によりますと『外用薬ではステロイド外用薬・ビタミンD3外用薬などがあり、各々特性が異なります。内服薬(のみ薬)としては、レチノイド・シクロスポリン・メトトレキサートなどの免疫抑制剤が主なものです。これに紫外線療法を加えた3つ(外用療法、内服療法、光線療法)が基本的な治療法』という事です。また最近開発されたものにレミケード点滴があります。
私が研修した中国の漢方の大学病院・中医薬大学付属病院の皮膚科では、尋常性乾癬の患者さんでいっぱいでした。「ステロイドを西洋医学の病院で使ったが効果がなかった」あるいは「以前漢方で体質改善し良くなったが肉をたくさん食べたら再発した」といったような患者さんが中国にも多くいました。中国では全身ひどい人は早めに入院させます。しかし内臓の病気ではないのでどの人も元気で、ぶらぶらしてゆっくり休養でき早く改善するようです。
尋常性乾癬は免疫の病気といわれ感染はしないと考えられています。従って基本的なこと「すなわち早く寝ること、できれば10時からおそくとも11時までに寝ること」「肉類を減らし野菜を2~3皿毎食とること」が大事だと思います。
夜勤の仕事をやると皮膚病は尋常性乾癬に限らず悪くなるようです。症状と季節・体質に合った漢方を飲み、無理をしないで前向きの気持ちでいると軽くなる人が多いので、あまり心配しないで早めに漢方をのみましょう。
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